軽井沢高原スノーシューガイド
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樹林帯を歩くコツ

 風や寒さの影響はあまり受けませんが、標高の割には雪が多いのが特徴です。ラッセルに苦労する場所です。同じ樹林帯でも、夏道のあるコースとないコースがあります。夏道のあるコース、特に雪の少ない場合はそれを外さないほうが楽ですが、雪で隠れて必ずしもはっきりしているわけではありません。夏道でないところを歩いたほうがむしろ効率的な場合も多いので、ルートファインディングをしっかりしながら歩くことが大切です。

 登山者がよく入るコースでは、木の枝や幹に赤布やテープが付けられていることが多いので、それを目印に登るのもひとつの方法でしょう。

 ある程度高度のある樹林帯は正月頃より3〜5月のほうが雪があることが多いものです。冬山とはいえ、雪の少ない時期やコースでは、倒木、ブッシュに悩まされます。また、場所によっては、薮漕ぎや笹漕ぎを強いられるので、薮や笹に雪がついている時は、雨具やオーバー手袋をつけるなど濡れを防ぐ工夫が必要です。

雪崩の恐怖1

 雪崩は、コンクリート製宿舎を600mも空中を飛ばし、黒部渓谷対岸の奥鐘山西壁にたたきつけた(1938年)もあります。

 雪崩は傾斜25度から45度ぐらいまでの斜面で多く発生し、なかでも35度前後の傾斜面が最も大きな雪崩が発生しやすく危険です。

 逆に急すぎる斜面では雪はそこにとどまることができず、降るそばから流れ落ちていってしまいます。

 また、斜面に積雪があっても、降ってからしばらく時が経っていればその積雪はある程度落ち着いていると判断できます。

 しかし、降雪中、とくに一定以上の激しさで降り続ているとき、つまり大量降雪時はきわめて危険です。新雪は大量の空気を含んでいて流動性が大きく、人為的な衡撃を積雪に与えなくとも自然発生することが多いので行動は控えるべきです。

 天候が回復して、新雪雪崩がおさまったからといって、降雪直後にすぐ動くのも危険です。天候回復とともに斜面を太陽が照らし、積雪の温度が上がると今度は積雪相互をつなぎ止めていた氷結作用が弱まり、再び雪崩発生の危険度が高まるからです。

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