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リーダーとチームワーク

 私たちは、各種の訓練を続けているうちに、登山や探険で一番大切なのは、『リーダーシップとチームワーク』であることに気がつきました。

   リーダーシップ
   チームワーク

 この2つは、コインの裏表のようなものです。素晴らしいチームワークは、適切なリーダーシップのもとに発揮されるからです。では、適切なリーダーシップとは何なんでしょうか? それはメンバーに次々と適切な役割を与え続けることになります。

 それを理解するには、『役割人格』について解説する必要があります。これについては、『風のたより』34号の『震災マニュアル』で解説したことがありましたが、もう一度説明してみたいと思います。

 人間の真価は、極限状態に現れるといます。ふだん、どんなにカッコいいこと言ってても、イザと言うときに、とんでもない醜い姿を現したりします。これは悲しいことです。 できれば、どんな極限状態においても、自分だけは立派な行動をとりたいと思ってる人は、多いと思います。しかし、なかなかそうは問屋がおろさないのが、人間というものですよね。では、どうしたら『イザという時に大活躍できる』人間になれるのでしょうか? どうすれば極限状態において素晴らしい真価を発揮できるのでしょうか?

 危険な時に冷静・勇敢に対処した『美談』の多くは、特定の『役割』を持たされた人間が主人公の場合が多いと言います。例えばハイジャックの時のスチワーデスや、事故現場の警官などがそうですが、彼ら彼女らは『役割』を持たされていますから、勇敢になれるんですね。

 人間には本来的な人格の他に、現在の役割から与えられる第2の人格があり、それが恐怖を乗り越えられるバネになると言われています。これを『役割人格』といいます。

 例えば、とんでもないグータラ社員が、責任者になったとたんにシッカリ人間になったりしますが、これは責任者という役割を与えられために責任者という『役割人格』が自分の中に生まれたためです。
 また、こんな例もあります。シンナーでボロボロになり、カミソリを振り回し、親を殴り倒し、家出するといった非行少女が、ある日突然、分別のつく大人になりました。きっかけは出産です。その子は、母親になることによって、母親という『役割人格』が引き出されたわけです。

 人間にとって何よりも恐ろしいことは、危険が迫っているのに何をしていいかわからない事です。けれど、やるべき事を知っており、そのための『役割』を与えられている人は、かなり冷静に行動できます。
 ということは、自分がパニックに陥らないためには、自分自身に役割を与えておけばいいんです。たとえば、テントを作るとか、薪を集めるとか、具体的な行動を行えば、しだいに落ちついてきます。

 自分だけではありません。パニックになっている人がいれば、その人にも役割を与えてあげればいいんです。役割を与えて、その人の役割人格を引き出してあげればいいんです。パニックになっているから何もさせないのではなく、パニックになっているからこそ何かをさせればいいんです。

 リーダーシップというのは、その能力があるかないかであって、全て自分が解決するスーパーマンのことではありません。そこのところを注意するべきでしょうね。でないと、チームワークがバラバラになる可能性があります。

 さて、役割の与えかたですが、役割と言っても単なる義務や仕事では、動いてくれない場合があります。すすんで役割をはたしてもらうためには、
『君は、かけがえのない仲間なんだよ』
という気持ちを相手に感じさせなければなりません。
 そして相手のやりたそうなことを察して、それをやらせます。その時に、
『君は、こんなにも素晴らしい能力を持っている』
 とその気にさせて、さらに
『君を必要としている』
 という気持ちを伝え、そのうえ、その役割を行うことの素晴らしい意義を説明してやり、行動に確信を持たせるのです。
 そして成功したら、おだてた上で反省点を自分から言わせるようにし、失敗しそうだったら、誰か別の仲間に耳打ちして『君を必要としている』と、密かに援護射撃を行わせます。

 こういうことを繰り返していれば、いやがおうでも仲間内の連体感が増していきます。そうなるとシメたもので、何もしなくても各自が勝手に役割を見つけだすようになり、だんだんリーダーが楽になってきます。
 さて、そろそろおしまいの時がやってきました。ここまで書き込みますと、さすがの私でも疲れてきましたから、ここらで、いきなり結論をだして終わりにします。
 私が書きこんでいるのは、阪神大震災のような極限状況の中でのリーダーの心構えについてですが、リーダーは、部下に対して上手に『役割』を与えつつ、その能力を最大限に引きだしていかなければなりません。そのための手順を整理してみます。

@まず、かけがえのない仲間の一員であると安心感を与えること。
Aそして相手のやりたそうなことを察して、
B君は、こんなにも素晴らしい能力を持っているとおだて、
Cだから私は、君を必要としていると、
D『役割』を与え、
Eその役割を行うことの素晴らしい意義を説明してやり、
F行動に確信を持たせる。
 
 ということになります。ポイントは、『役割』に『生きがい』をプラスしてやることと、それと『役割』をはたすことによって『連体感・仲間意識』を感じさせ、幸せ感をもたせる。ということになります。これを実行するのが、危機的状況のなかでのリーダーの役目だと考えています。

食事と水

 病気の急性期においては、食物の摂取は水分の摂取ほど重要ではありません。患者に食事を与える場合には、消性潰瘍のような特別の食事を必要とする病気でないかぎり、患者の欲しがるものを与えてよいです。

 登山中には、しばしば排便困難が起こります。それは、食物摂取の減少、食物繊維の不足、脱水(水分摂取の減少、過度の発汗)などが原因となります。食物中に固形物がなければ、大便の量は減少します。しかし、それでも3〜4日に一度くらいの排便がないのは異常です。適正な水分摂取が、正常な便通を促す最もよい方法です。


体液のバランス

 十分な水分摂取は平常でも不可欠ですが、病気のときは特に重要です。食事なしでも何週間生きられますが、水なしでは数日間しか生きることはできません。

 普通の大人は1日2〜3リットルの水を必要とします。水分の欠乏(脱水)は、水分喪失が正常でも、水分摂取が不十分ならばみられます。逆に水分摂取は十分でも、水分喪失が過剰なら、やはり脱水が起こります。長期間の嘔吐や昏睡は水分の摂取を不可能にしますし、飲み水の欠乏は水分摂取を減少させます。気温が高かったり、高い熱がある場合には、発汗のため毎日何リットルもの水が身体から失われます。


水分の補給

 水分を補うには、経口摂取が最良かつ最も簡単な方法です。ほとんどすべての飲み物がこの目的にかないます。水、フルーツジュース、清涼飲料水、その他の同様な飲み物などです(水だけだと電解質を含んでいないので電解質入り清涼飲料水などが好ましいです)。食欲のない重病人の場合は、必要量の水分を少量ずつ何回かに分けて与えます。

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